映画『マイインターン』アン・ハサウェイのかわいさとデ・ニーロの優しさに全俺が泣いて人として大切なことを教わった

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見に行く前から女子を中心にすごく評判がいい『マイインターン』(原題:THE INTERN)を見てきました。

マイインターンのチラシ

映画館はTOHOシネマズ錦糸町、平日の夜8時45分から。

オープニングからスタッフロールが流れ終わるまで、全編を通じてロバート・デ・ニーロの優しさに包まれた121分に幸せな気分で家路につける映画です。

僕の映画館でのデ・ニーロ歴は『フランケンシュタイン』から始まるんだけど、それ以後の『アナライズミー』、『RONIN』、『レッドライト』からTSUTAYAでレンタルした『ゴッドファーザー』とか『アンタッチャブル』とか『レナードの朝』に『ワンスアポンアタイムインアメリカ』と、とにかくシリアス怖い系ばかりでした。

それがなんですかこの優しさは、ギャップは。

映画が始まって30分後にはもう涙の気配を感じて自分でもどこがポイントだったのか分からないまま、デ・ニーロとアン・ハサウェイのやり取りを追い続けてしまう。

キャッチコピーの『プラダを着た悪魔から9年、恋に仕事に頑張ってきたあなたの次の物語』からも、勢いや全力投球だけではうまくいかないことも増えてくる、頑張って働いている誰しもに訪れる、悩みや葛藤で頭がいっぱいになる章節を感じます。

過去現在未来の自分の仕事を脳裏に浮かべながら、その葛藤の全てが手に取るように「分かるわー」と頭の中で何度もうなづく自分がいる。アン・ハサウェイの表情からも痛いくらいに伝わってきて、劇場にいた女性たちからも鼻をすする音が。

あの瞬間きっとみんなアン・ハサウェイに共感しながら自分の頑張りを重ねあわせ、頑張った自分を褒めてくれたり理解してくれたりする優しさあふれる存在の大切さを痛感していたはず。

菊永は痛感しましたよ。

アン・ハサウェイにとってロバート・デ・ニーロがそばいたことは、勘違いや運も影響した奇跡だろうけど、心からよかったと思わずにいられません。

そうだよね、どれだけ好きで頑張ってることでも辛く苦しいことはたくさんあるよね。それを「好きでやってるんだから辛く苦しいのは乗り越えて当たり前だし弱音を吐くのは甘え」とか今の日本では言われがちだけど、人間ってそんな強くないんだしもっとお互いに優しさを贈り合ってもいいなじゃないかな。

ロバート・デ・ニーロとアン・ハサウェイ

(出典:http://wwws.warnerbros.co.jp/myintern/)

「ハンカチは自分のためじゃない。女性に貸すために持つんだ。」

それが男の嗜みだ。

どんなに強い人、頑張っている人、すごい人でも凹んだり泣いたりするもの。

それが女性ならその涙を拭くのは男の仕事だと思うんですよ。でも思ってても行動で示せる人って少ないし、マイインターン内でのデ・ニーロのような言葉は自分からはまだまだ出せないなぁと感じる男性諸氏は多いことでしょう。

映画の中でも世代が近いアン・ハサウェイの夫役「マット(アンダース・ホーム)」は、バリバリ仕事をしていたところから妻のために仕事をやめて主夫として一人娘のペイジ(ジョジョ・カシュナー)を頑張って育てていく。

徐々に増えてきている主夫だけど「妻に置いて行かれるんじゃないか」という不安や「もっと話したい、一緒にいたいと言うのは仕事の邪魔じゃないか」という迷いや葛藤に押し潰されそうになって低きに流れるように逃げてしまう。

そりゃそうだよ、不安だよ、近くにいるはずなのに立場が違って、コミュニケーションも中々取れないとか不安しかないよ。「仕事を応援したいけど」と「一緒にいたいけど」の間で自分が引き裂かれそうにもなりますよ、そりゃ。

それをフォローできる男こそがデ・ニーロ。プライベートを見せたくないアン・ハサウェイの家にもスルッと入ってあっという間に夫とも娘とも馴染んでしまう。最初は嫌がっていたアン・ハサウェイもすぐに大切な存在だと考えなおす。

これこそ、1つの会社で40年働き、1人の妻と42年暮らしてきた男の経験がなせるわざであって僕らが一朝一夕じゃ出せない雰囲気や安定感、安心感なんだなと。

アン・ハサウェイだけじゃなく夫や娘にとってもインターンだったし、本来なら色々と教えてもらう立場のインターンから、お金じゃ買えない大切なことをたくさん教えてもらえていたのがちょっと羨ましい。

1社に1人のベンがいればきっともっといい会社が増えるのに。

新しさは正義じゃないし、古き良き時代も全てじゃない

そんなステキな男、ベン(ロバート・デ・ニーロ)が住んでいてオフィスもあるるのはニューヨークでも最近オシャレだと注目されるブルックリン。

オフィスとして使われている元印刷工場をリノベーションしたフロアも、ジュールズ(アン・ハサウェイ)の「設立1年半のスタートアップ」から感じる最先端とはかけ離れているのに、どこか洗練された印象を受けます。

マイインターンのアン・ハサウェイのファッション

(出典:http://myinternmovie.tumblr.com/

ストーリーは先進的で新しい時代のアン・ハサウェイと古き良き時代のロバート・デ・ニーロの対比だけでなく、ブルックリンという街が持つ「過去の文化の良さ」を残しながら「新しい世代が作る新しい文化、街並みの融合も注目ポイント。

イブ・サンローランのジャケットを身にまとうアン・ハサウェイと常にスーツとネクタイのロバート・デ・ニーロという水と油のようなスタイルなのに、隣同士に立っていてもすごくマッチしてしまう。

インターンのベンの隣に座っている社員がベンの持つカバンを見てクラシックなカバンを自分も買うシーンや、一緒にインターン(本来の)になったデイビス(ザック・パールマン)が少しずつベンの影響を受けてシャツ、ネクタイ、ジャケット、パンツインなどスタイルを変化させていくのも違和感なくストーリーに溶け込んでいます。

逆に、ロバート・デ・ニーロより若くて社会的地位もあるはずの色々な会社のCEOがすごく浮いてダメな存在として描かれ、対して直球で暴言を吐くアン・ハサウェイ。それでもデ・ニーロに対して素直になってしまうのは、きっとその根底にある優しさが伝わるから。

きっと監督・製作・脚本のナンシー・マイヤーズは「人間にとって一番大切なのは、お互いを理解してリスペクトしてコミュニケーションするための優しさ」で、年齢や性別や社会的地位も会社内のポジションも重要じゃないんだよ。ってことが伝えたくてこの映画を撮ったんじゃないかな。

『インターン』って社会経験の無い人が社会に参加することで、貴重な経験を積んでキャリアアップにつなげていくためのものだけど、それだけじゃない。お互いをリスペクトできる人間であれば、知識や経験を伝え合って、悩みや葛藤を打ち明けあったり、一緒に笑ったり頑張ったり、たまにはレールを外れてみたり、ぶつかったりして深めていける。

優しさがあれば一方的なコミュニケーションからは生まれない素晴らしい価値と環境を作り出すことができる。

それがわかれば、きっと年齢の違いは何の問題にもならない。

何かに頑張っている人や壁にぶつかったり葛藤してる人、優しくなりたいと思ってる人はみんな本当に見てよかったと思える映画だと思うよ!

映画『マイ・インターン』予告編(120秒)

<ストーリー>

夫と娘の3人家族のジュールス(アンハサウェイ)が起業1年半で220人もの社員を束ねてニューヨークのブルックリンでファッションサイトを運営する会社のCEO。率直に素直に生きて全てに全力投球な

そんな会社に入社した40歳年上のベン(ロバート・デ・ニーロ)が直属のインターンとして配属される。人生経験豊富なベンは社員みんなから好かれて全く無かった仕事が少しずつ増えるように友人やジュールズからの信頼も増していき、徐々にプライベートや仕事の悩みを相談され最高の助言をする友人となっていく。

ちょっとマイレージ・マイライフとも雰囲気が似てるかもしれない。

P.S ハンカチを買ってきます。

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